[2005年文献] hsCRP高値は糖尿病の有意な予測因子

hsCRP高値は,糖尿病の有意な危険因子であることが示された。hsCRPと糖尿病との関連は,とくにインスリン抵抗性に関連する因子(肥満,脂質異常症,高血圧など)をもたない人において顕著であった。糖尿病の発症機序において炎症反応がどのような役割を果たしているのか,明らかにしていく必要がある。

Doi Y, et al: Elevated C-reactive protein is a predictor of the development of diabetes in a general Japanese population: the Hisayama Study. Diabetes Care 2005; 28: 2497-500.pubmed

コホート
40~79歳の2587人から,空腹時血糖が測定できなかった80人,糖尿病既往のあった233人,hsCRPが測定できなかった67人を除いた上で,1988年より平均9年間の追跡を完了した1759人(男性694人,女性1065人)。
追跡率79.7 %。
結 果
空腹時血糖値で見た糖尿病発症は131人(男性67人,女性64人)。

hsCRP三分位(低値群,中間群,高値群)ごとに糖尿病の累積発症率を調べると,男女ともに,糖尿病の発症はhsCRPと有意に相関した。
男女とも,hsCRPと糖尿病発症リスクは有意な相関を示し,高値群の年齢補正後の糖尿病発症のオッズ比は,低値群の3倍以上になった。これらの傾向は,種々の因子の補正後も変わらず。

hsCRPと糖尿病との相関を調べたところ,以下のように,インスリン抵抗性の危険因子のない例において,より強い相関があることが示された。
  ・ 飲酒
  ・ BMI 21.5 kg/m2以下
  ・ トリグリセリド119 mg/dL未満
  ・ HDL-C 44 mg/dL以上
  ・ 正常血圧

以上のように,hsCRP高値は,糖尿病の有意な危険因子であることが明らかになった。hsCRPと糖尿病との関連は,とくにインスリン抵抗性に関連する因子(肥満,脂質異常症,高血圧など)をもたない人において顕著であった。糖尿病の発症機序において炎症反応がどのような役割を果たしているのか,明らかにしていく必要がある。


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