都市部事業所の男性勤務者で循環器疾患の発症と危険因子を検討
場所 大阪府下の事業所
大阪職域コホート研究地図
対象 男性勤務者 (放送,商社,銀行,製造業など)
登録数 約5000人 (平成20年度現在)
開始年 1963年 (以降,毎年の健診受診者を対象とするダイナミックコホート)
調査項目 身長,体重,血圧,総コレステロール,HDL-C,LDL-C,喫煙,飲酒,服薬状況,既往歴
参考 Jpn Circ J 1987; 51: 319-324.pubmed
Jpn Circ J 1990; 54: 428-435.pubmed
Am J Epidemiol. 1998; 147: 59-65. pubmed

「循環器疾患コホート研究の手引き」 140-147,メジカルビュー(2004).
 大阪職域コホート研究は,大阪府立健康科学センターが大阪府下の事業所に勤務する40~59歳の若年層男性を対象として行っている前向きの職域コホート研究。循環器疾患の発症,危険因子の検討,および循環器疾患予防対策の確立を目的としている。

 現在,日本の人口の約66 %が都市部に住んでいるとされる。都市部では農村部よりも冠動脈疾患が多く,さらに発症率が増加しているとの報告もある。日本人における生活習慣の欧米化や飲酒,喫煙などの影響を検討していくなかで,「都市部の働きざかりの男性」に注目したコホート研究の意義は大きい。

 大阪職域コホート研究では,大阪府立健康科学センターが受託している職域の定期健診を通じ,事業所勤務者の男性を対象とした5000人規模(平成20年度現在)のコホートの追跡を行っている。事業所の健診受診率は毎年90 %以上と高い一方で,異動や就職・退職があり,いわゆる地域コホートにくらべて人の出入りが多い。そのため,各事業所の健診担当者や産業医の協力のもと,対象者や発症状況の正確な把握に努めている。職種ごとの検討も行われており,これからも職域コホートならではの結果が期待される。


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