アテローム血栓症をひとつの病態として追う大規模国際共同研究
場所 世界の主要6地域(北アメリカ,ラテンアメリカ,東ヨーロッパ,西ヨーロッパ,中東,アジア)+2か国(オーストラリア,日本)
合計44か国
REACH Registry各地域を示す地図
開始年 登録期間は2003年12月~2004年6月(ただし日本のみ2004年8月~12月)。2005年12月に終了。18~24ヶ月追跡。
対象 1.~4.の基準に1つ以上該当する45歳以上の外来患者67888例。
  • 以下に示すアテローム血栓症の危険因子を3つ以上保有。
    糖尿病治療,糖尿病性腎症,足関節上腕血圧比<0.9,頸動脈プラーク,無症候性頸動脈狭窄症(≧70%),3ヶ月の治療後も収縮期血圧≧150mmHg,高脂血症治療,1日15本以上の喫煙,65歳以上の男性,70歳以上の女性。
  • 脳血管疾患 (CVD)
    一過性脳虚血または脳梗塞既往。
  • 冠動脈疾患 (CAD)
    以下の条件に1つ以上該当: 安定性狭心症,不安定狭心症既往,心筋梗塞既往,冠動脈血管形成・ステント・バイパス移植のいずれかの施術歴。
  • 末梢動脈疾患 (PAD)
    以下の条件に1つ以上該当: 足関節上腕血圧比<0.9の間欠性跛行,関連インターベンション施術歴をともなう間欠性跛行(血管形成,ステント,アテレクトミー,末梢血管バイパス移植,切断を含むその他の血管インターベンション)。
登録数 67888例。  
  • 北アメリカ: カナダ(1976例),アメリカ(25770例)
  • ラテンアメリカ: ブラジル(441例),チリ(253例),メキシコ(899例),中南米(コスタリカ,ドミニカ共和国,エクアドル,グアテマラ,パナマ,ペルーなど338例)
  • 西ヨーロッパ: オーストリア(1588例),ベルギー(383例),デンマーク(422例),フィンランド(311例),フランス(4592例),ドイツ(5521例),ギリシャ(699例),オランダ(324例),ポルトガル(218例),スペイン(2515例),スイス(695例),イギリス(618例)
  • 東ヨーロッパ: ブルガリア(996例),ハンガリー(957例),リトアニア(99例),ルーマニア(2009例),ロシア(999例),ウクライナ(596例)
  • 中東: イスラエル(379例),サウジアラビア(198例),レバノン(120例),アラブ首長国連邦(149例)
  • アジア: 中国(708例),香港(175例),インドネシア(499例),日本(5048例),マレーシア(525例),フィリピン(1039例),シンガポール(880例),韓国(505例),台湾(1057例),タイ(515例)
  • オーストラリア(2872例)
調査項目
  • ベースライン調査: 身長,体重,腹囲,座位血圧,クレアチニン,空腹時血糖,空腹時コレステロール,空腹時トリグリセリド,アルブミン,足関節上腕血圧比,頸動脈内膜-中膜肥厚,疾患既往,慢性疾患治療状況,主治医背景,労働状況,人口学的情報
  • 追跡調査: 12ヶ月後および24ヶ月後に,追跡期間中の疾患既往歴とそれにともなう死亡,入院,治療,労働環境の変化および病気休暇の有無
参考 Am Heart J 2006;151:786pubmed
REACH Registry ホームページ
(日本語): http://www.evidence.jp/reach/
(英 語): http://www.reachregistry.org/

 REACH (REduction of Atherothrombosis for Continued Health) Registryは,アテローム血栓症またはそのハイリスク例における心血管疾患イベント発生率の調査,およびアテローム血栓症の危険因子や世界各地におけるリスク管理の評価を目的とした,大規模前向き観察研究である。

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 アテローム血栓症は,脳では虚血性脳卒中,心臓では心筋梗塞や不安定狭心症などの急性冠症候群,四肢では肢虚血などの末梢動脈疾患をひきおこす。こうした共通の発症メカニズムを持つ疾患群をひとつの病態としてとらえると,全世界の死因の実に24%をアテローム血栓症が占めることになる。

 世界の心血管疾患に関する統一された基礎データの収集,さらには地域ごとの疾病構造や危険因子の解明など,これからの成果がいっそう期待される。


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