[2005年文献] 非糖尿病例(正常~IGT)のCRPは,空腹時血糖値および食後2時間血糖値と有意に相関した

日本人一般住民を対象としたコホート研究における断面解析により,非糖尿病者のCRPと血糖値との関連を検討した。その結果,CRPは空腹時血糖値,食後2時間血糖値のいずれとも有意に相関した。空腹時高血糖や耐糖能異常に該当しない正常域の人においても,CRPは血糖値と関連しており,閾値はみられなかった。

Doi Y, et al: Relationship between C-reactive protein and glucose levels in community-dwelling subjects without diabetes: the Hisayama Study.Diabetes Care 2005; 28: 1211-3.pubmed

コホート
1988年時に40~79歳の2587人のうち,空腹時血糖値が測定できなかった82人,経口耐糖能試験を完了しなかった15人,糖尿病既往のある302人,CRPが測定できなかった61人を除いた2127人(男性882人,女性1245人)(断面解析)。
平均年齢は男女とも57歳。
結 果
空腹時血糖値により低,中,高(すなわち空腹時高血糖[IFG])の3群に分けてそれぞれのCRPを比較したところ,中および高値群のCRPは,低値群より有意に高かった(P<0.01)。
食後2時間血糖値により全体を低,中,高(すなわち耐糖能異常[IGT])の3群に分けてそれぞれのCRPを比較したところ,中および高値群のCRPは,低値群より有意に高かった(P<0.001)。
血糖値レベルごとのCRP
血糖値レベル
CRP (mg/dL) 空腹時 0.041 0.049 * 0.062 *
食後2時間 0.035 0.048 ** 0.059 **
**P<0.001,*P<0.01 vs. 低値群。空腹時血糖-低: 101未満,中: 101以上108未満,高: 109-124。食後2時間血糖-低: 101未満,中: 101以上139未満,高: 140以上198未満 (mg/dL)

全体を,空腹時血糖3レベル×食後2時間血糖3レベルの計9群に分け,CRPを比較した。
その結果,CRPは,空腹時血糖値に関わらず,食後2時間血糖が中および高値である群すべてにおいて,低値+低値群に対し有意に高い値を示した(P<0.05)。
空腹時および食後2時間血糖値ごとのhsCRP
食後2時間血糖
高 (IGT)
空腹時血糖値 0.036 0.046 * 0.050 *
0.041 0.046 * 0.054 *
0.047 0.062 * 0.057 *
単位: mg/dL。*P<0.05 vs. 低値+低値群。

以上のように,断面解析において,CRPは空腹時血糖値,食後2時間血糖値のいずれとも有意に相関していた。この相関に閾値はみられず,IFGやIGTに該当しない正常域の人においても血糖値とCRPとの関連がみとめられた。


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