[1999年文献] 耐糖能の悪化に伴い,全死亡,冠動脈疾患死,冠動脈疾患が危険因子とは独立して増加

Rodriguez BL, et al. Glucose intolerance and 23-year risk of coronary heart disease and total mortality: the Honolulu Heart Program. Diabetes Care. 1999; 22: 1262-5.pubmed

コホート
7549人。ベースライン時に冠動脈疾患(CHD),脳卒中既往がなく,ベースライン時にOGTT 1時間値を測定したもの。
追跡期間は23年。
・ベースライン時の血糖値とOGTT 1時間値で次の4群に層別。
耐糖能正常低値(対照)群:ベースライン時血糖値<151mg/dL,糖尿病の既往は問わないが糖尿病治療を受けていないもの。
正常高値群:151~224mg/dL,糖尿病の既往は問わないが糖尿病治療を受けていないもの。
無症候性高血糖群:≧225mg/dL,糖尿病の診断および糖尿病治療を受けていないもの。
糖尿病群:血糖値にかかわらず,糖尿病の既往があり糖尿病治療を受けているもの;糖尿病の既往を有しているが糖尿病治療を受けていない血糖値≧225mg/dL。
結 果
・死亡は2166例,うちCHD死および突然死は384例。CHD発症は864例。
・年齢調整全死亡率,CHD発症率,CHD死亡率(1000人・年当たり)は,耐糖能悪化とともに上昇した。
・年齢,BMI,高血圧,総コレステロール,トリグリセリド,喫煙,飲酒,Japanese diet indexで調整後の転帰の相対リスク(RR)は,症候性高コレステロール血症群および糖尿病群で有意に高かった(p<0.05)。年齢調整後のCHDおよび全死亡のRRは正常高値群でかろうじて有意に上昇したが,その他の危険因子で調整後は有意ではなくなった。
耐糖能別対象背景
耐糖能
正常低値 正常高値 無症候性高血糖 糖尿病
危険因子 OGTT後の血糖値(mg/dL) 120 181* 262* 254*
BMI(kg/m2) 23.6 24.0* 24.1* 24.7*
総コレステロール(mg/dL) 216 219* 220* 222*
トリグリセリド(mg/dL) 227 241* 246* 277*
飲酒(オンス/月) 13 15* 18* 12
高血圧(%) 33 44* 52* 48*
喫煙(箱/年) 17 18* 19* 17
Japanese diet index(%) 49 48 50 46
* p<0.05 vs 正常低値群

耐糖能別心血管イベントおよび相対リスク
耐糖能
正常低値 正常高値 無症候性高血糖 糖尿病
総死亡 総死亡率(1000人・年) 13.0 14.5 20.4 24.8
年齢調整相対リスク(vs 正常低値) 1.12
(95%信頼区間1.02~1.23)
1.57
(1.36~1.81)
1.97
(1.70~2.30)
危険因子*調整相対リスク 1.07
(0.97~1.18)
1.39
(1.20~1.61)
1.83
(1.56~2.14)
CHD 発症率(1000人・年) 5.0 5.9 8.8 14.1
年齢調整相対リスク 1.18
(1.01~1.38)
1.68
(1.33~2.12)
2.82
(2.27~3.50)
危険因子*調整相対リスク 1.08
(0.92~1.27)
1.50
(1.18~1.90)
2.26
(1.80~2.84)
CHD死 発症率
(1000人・年)
1.7 2.0 3.7 6.3
年齢調整相対リスク 1.27
(0.98~1.63)
2.34
(1.70~3.24)
4.25
(3.16~5.72)
危険因子*調整相対リスク 1.17
(0.91~1.50)
2.01
(1.44~2.81)
3.49
(2.56~4.75)
相対リスクはvs (正常低値) * 年齢,喫煙,高血圧,飲酒,総コレステロール,トリグリセリド,BMI,Japanese diet index


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