[2000年文献] 25年間死亡率と飽和脂肪酸,喫煙は正の相関,ビタミンCは逆相関

Kromhout D, et al. Saturated fat, vitamin C and smoking predict long-term population all-cause mortality rates in the Seven Countries Study. Int J Epidemiol. 2000; 29: 260-5.pubmed

コホート
1987/88年にベースライン時と同様の食事に関する情報を再収集。
観察期間25年。
結 果
・25年間で5973例(47%)が死亡。

・飽和脂肪酸の摂取は最も少ない田主丸の3.9%から最も多い東フィンランドの22.7%まで地域により大きな差があり,ファイバーも牛深の21g/日から東フィンランドの50g/日まで差があった。ビタミンCは最高量のアメリカは最小量のセルビア共和国の8倍で,フラボノイドは摂取量の最も多いのは牛深の68.2mg/日で,少ないのは西フィンランドの2.6mg/日。アルコールは1.8g/日(東フィンランド)から91.1g(クロアチア共和国)と大きく異なり,喫煙率も最高の牛深(78%)と最低のセルビア共和国(44%)で差があった。

・年齢調整後の25年間の全死亡率はセルビア共和国,ギリシャで低く,クロアチア共和国,フィンランドで高く,その差はおよそ2倍であったが,冠動脈疾患(CHD)死は6倍,肺癌死7倍,結腸直腸癌死20倍,胃癌死26倍であった。

・単変量解析によると,食事の変量,アルコール,喫煙は年齢調整後の25年間全死亡と相関しなかったが,多変量解析によると,喫煙,飽和脂肪酸は正の相関,ビタミンCは逆相関を示し,全死亡の予測因子であった。
飽和脂肪酸の5%減量,ビタミンCの20mg/日増量,喫煙率10%の低下により,25年全死亡率は12.4%低下する(Seven Countries Studyにおける年齢調整後平均25年全死亡率は約45%)。
食事の変量,喫煙と年齢調整後25年全死亡率および冠動脈疾患(CHD)死
飽和脂肪酸
(%E)
ファイバー (g/日) ビタミンC (mg/日) フラボノイド (mg/日) アルコール (g/日) 喫煙 (%) 全死亡率(%) CHD
死亡率(%)
アメリカ 21.7 22.5 142 12.9 4.7 59 45.1 20.2
フィンランド 東フィンランド 22.7 50.0 80 9.6 1.8 69 59.7 28.8
西フィンランド 19.2 43.0 65 2.6 1.9 57 50.3 19.2
オランダ Zutphen 20.3 25.2 110 33.1 2.6 75 48.0 19.7
イタリア Crevalcore 13.4 25.3 50 23.3 46.5 63 49.8 13.4
Montegiorgio 9.8 27.6 44 33.9 37.4 59 46.2 11.5
ローマ 9.8 26.5 53 23.1 37.8 65 39.7 13.2
クロアチア共和国 Dalmatia 9.5 30.1 60 40.2 91.1 58 43.3 8.1
Slavonia 16.8 36.7 41 58.2 12.3 60 61.0 14.2
セルビア共和国 Velika Krsna 13.8 38.8 17 9.0 8.7 49 50.0 12.2
Zrenjanin 15.5 34.8 112 13.1 9.5 63 57.9 17.7
Belgrade 18.9 25.6 71 13.3 3.9 44 29.5 11.8
ギリシャ クレタ島 8.9 43.1 36 15.7 10.8 57 31.4 4.6
Corfu 7.3 57.2 125 15.6 16.2 64 40.4 9.5
日本 田主丸 3.9 24.3 39 60.8 11.9 71 39.4 4.5
牛深 5.2 21.0 45 68.2 14.0 78 51.5 6.3
南欧内陸部(イタリアのローマ Railroad,クロアチア共和国のスラヴォニア,セルビアのベオグラードの2993人),南欧,地中海諸国(ギリシャのクレタ島,コルフ島,イタリアの,クロアチア共和国の2605人),セルビア共和国(Velika Krsna,Zrenjaninの1027人)


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